第3章 神崎/発情猫
「はぁっ、あ、あぁっ」
今日の撮影は神崎くんがメインのものになっている。今回の神崎くんはネコ側で、タチ側の相手は男も女もどっちもすることになっている。女の方は私が、男の方は鬼龍さんが相手をすることになっている。先に鬼龍さんとの撮影をしてから、いったん休憩をはさんで私の番になる。
「髪を下ろしてると、神崎くんも女の子と勘違いしそうだよね」
「たしかに。しかも色っぽいし」
一緒に撮影を見学してるのはスタイリスト兼AV女優の水瀬さん。こう見えて腕も身体も上物で、私とレズものをした時なんて気持ちよすぎて私は水瀬さんの成すがままだった。
「それにしてもあんなに激しいのに、この後私の相手も出来るんですかね?」
「大丈夫、神崎くん絶倫だし」
「それは、わかってるのですが…」
神崎くんといえば業界でもなかなかの絶倫でネコ殺しの異名を持っている。でもそれはタチの時であって、ゲイでネコの時はまた別ものだろうと思っている。
「も、うあぁっ」
あ、神崎くんが盛大に射精していってしまった。しかも中だしもしっかりされている。
「カット! 30分休憩!」
「2人ともお疲れ様」
監督の声が響いて、水瀬さんが2人にバスローブと水を持って行った。
「あぁ、さんきゅー」
「かたじけない」
「じゃあ、俺先にシャワーあびてくっから神崎頑張れよ」
「うむっ、鬼龍殿、今日は一緒に撮影出来て嬉しかったっ」
バスローブを羽織って、脱いだ衣装を水瀬さんに渡された鬼龍さんはそのままシャワー室に向かってしまった。
「次はゆめちゃんだよ。大変だけど頑張ってね」
「あ、はい」
今度は私の番。来てたパーカーを脱いで、水瀬さんに渡した。今着てるのは白いレースでスケスケのベビードールと紐パンだ。はっきり言ってすごく恥ずかしいけど、仕事のためだ。
「神崎くん、大丈夫?」
「なっ、お、女子がそのような格好…っ」
「こういうのを着るのもお仕事なんです」
神崎くんの傍に行くと、私の格好を見て顔を真っ赤にしている。
「さぁ、始めちゃうよー!」
監督からは神崎くんをとにかく攻めてしまえと言われているから、徹底的にこれまで腰砕きにされた恨みを晴らしてやる。