第1章 「取り戻し」
~カルツ~
俺は、さっき怒りのまま…………ガジルという人に、斬り掛かっていた。
………ハルツの事…………聞けるかと思ったからだ。
俺は、両手に持っていた剣を見た。
『赤』だった。
(………この『能力』って…………。確か………。『想い』だったけ…………?)
俺は、そう考えていた。
もし………そうなら…………。
『赤』は………怒り。
としか………考えられない…………。
俺は、剣をしまった。
というか……消えた。
ダグさんを抱いているルカ。
「…………ミラドを………殺してやる………。」
そうルカは、呟いていた。
流石に、俺とジンは驚いた。
俺は、握り拳を作った。
(………ハルツ………死んだのか………?)
俺とジンは、ルカが泣き止むまで……そこにいた。