第27章 個性的な三振り
昨日は寝た時間が遅いというのに、早くに目が覚めてしまった。
主「う……ん?」
まだ四時?
四時を差す時計の針に、もう一度寝直そうかと横になる。
ふと目を開けると、目線の先…顔近くに三振りの刀が置かれていた。
主「~~~~~~!?」
私は驚きで声も出なかった…人間は本当に驚いた時、声も出せない物なのか。いや、違う!!
危ねーなぁ、こんちくしょー。
寝返り打って、誤って切ったりしたらどうすんの!?
きっと政府だ…顕現しろ、という事で良いのだろうか?
何で前以て言ってくれないんだろうか…私の担当さんは、結構曲者らしい。
主「でも…三人も家族が増えるなんて、嬉しいなぁ」
鼻歌混じりに顕現札を持つも、ふと…自分が昨日風呂に入らず寝てしまった事に気が付いた。
お風呂入りたいな…この主くっせ!なんて思われたら、私女として生きていけない気がする…。
私は手に持った顕現札を刀の傍に置き、三振りの刀に話し掛けた。
主「お風呂に行って来るから、もう少しだけ待っててね?」
きっとこんな時間だ、誰も居ないだろう。
私は着替えとタオルを手に、風呂場へと向かった。
風呂に着くと脱衣場から見る限りでは誰も居らず、内心ホッとしつつ風呂場に入った。
髪と身体を洗い、湯船に浸かる。