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私の本丸

第25章 本心



未だ熱が冷めぬ頬を十分に冷やすと、私は再び広間へと戻った。
すると広間には、三日月・太郎太刀・次郎太刀の三人しか残っていなかった。


主「あれ…皆は?」

太郎「皆さんお休みになられると、部屋に向かわれてしまいました」

三日月「ほう、主…戻って来たか」

次郎「アンタもこっちに来て飲みなさいよぉぉ」


うわ…酒くさっ…!
まじか…ずっと飲んでたのか…。
酒が好きとは聞いてたけど、このペース半端無いな。
見れば、酒瓶が幾つも転がっているにも関わらずペース変わらず飲み続けている次郎太刀。
え…うちの本丸、破産しないよね!?
そんな内心は隠しつつ、片付けられた他の台を見ては一つ頷いた。


主「いや…私、片付けられる物片付けちゃう」

次郎「ええええ~~~!?」


次郎太刀から不服の声が上がるも、構ってられない。
明日の朝、大変な思いをするんだから…。
燭台切も付き合いきれなかったんだろうな…。


太郎「では、私も微力ながら御下げするのを手伝わせて頂きます」

主「え…あれから太郎もだいぶ飲んだんでしょ?大丈夫なの?」

太郎「問題ありません。あれ位で酔ったり致しませんよ」


いや…じゃあ一体いくら飲んだら酔うんだよ!?
心の内で、そっと突っ込んでおいた。


主「えっと…じ、じゃあお願い出来る?」


下げられる食器を台所に下げ、食器の片付けを太郎太刀が、私が洗い物を分担してやっていた。


太郎「主自ら片付けられるとは、思ってもみませんでした」

主「いや…でないと明日の朝広間も台所…じゃなくて、厨も使えないじゃない?」


そんな他愛もない会話をしていた時だった…。


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