第22章 賑やかな夕餉
料理が盛り付けられた皿を、手伝いに申し出てくれた蛍丸と太郎太刀と共に広間に運んだ。
漸く運び終えた頃には全員揃い、人数が多くなり賑やかになった広間は、騒がしい程の明るさを放っていた。
主「さて、皆!今日は本当にお疲れ様でした。いっぱい食べて、体力つけてね!」
愛染「うお、すっげぇ美味そうだな!」
「国俊、行儀悪いよ」
身を乗り出して料理を眺める愛染の服を、くいくいと引っ張る蛍丸。
明石「体力つけた俺を、食べに来はるんですか?いつでも大歓迎や。何やったら、今…どないです?」
自分の唇から胸元へと人差し指を添え、なぞる様に動かす仕草が…何とも艶めかしい。
ああ、駄目だ。まともに関わっては、あのテンションに飲まれてしまうのがオチだ…と一瞬見惚れてしまった目を背けた。
主「はい!それじゃ、いただきます」
皆「いただきます」
賑わう食事風景は、とても楽しいものだった。
温かくて、幸せな空間…とても居心地が良い。
見れば盃が空になった次郎太刀が見え、次郎太刀・太郎太刀・三日月・鶯丸・小狐丸らが居る席に向かった。
主「ほらほら次郎ちゃん飲んで飲んでぇ!」
次郎「おや?気が利くじゃないのさ。…っ…ぷはぁ!じゃあ、今夜は潰れるまで飲むわよぉぉ~!」
空になった盃に並々と酒を注ぐ。
それを一気に飲み干すと、盃を高々と掲げる次郎太刀に苦笑いが零れる。
あー…お酒足りるかなぁ…。
そんな私の心配を余所に酒瓶に口を付け、ラッパ飲みをする次郎太刀に…頭を抱えていた。