第4章 美味しいご飯は笑顔の源
主「亀甲ーー!加州ーー!ごーはーんーだよー!」
声を掛けて間も無く、呼び掛けた一人目が広間に現れた。
加州「ちょっとー、何で俺が先じゃないの?」
主「へ?」
はい?
一体、何の事を言っているのでしょうか?
亀甲「それは、ご主人様が僕を欲しているからさ…そうだよね?ご主人様」
加州「はあ!?主は俺の事が好きなの、愛してるの!意識してるって、俺は言われたもんねー」
亀甲「…なっ!?ご主人様、僕の事も意識しているよね!?」
主「うん、亀甲の事は別の意味で意識してるよー」
危険人物だと。
亀甲「ふふふふふ。君はまだまだ子供だから、ご主人様は僕ほどの意識は出来ないらしいよっ」
おい、いつ言ったそんな事。
自信満々にドヤ顔を決める亀甲に思わず突っ込みそうになるのを、必死で止めた。
加州「…っ、そんな事無いよね?俺の事、愛してるよね?主っ」
しゅん、としてジッと見詰めてくる加州。
ああもう、可愛過ぎかよ!
私は二人を抱き締めた。
主「二人共だーい好き!愛してるよっ」
加州*亀甲「…!!」
二人共、驚いた様な顔をするもすぐにニッコリと微笑んでくれた。
加州「もう。主がそんなんじゃ、亀甲と言い争いも出来ないじゃん」
亀甲「本当だね。ご主人様、僕もご主人様が誰よりも大好きさ」
加州「は?俺の方が主の事大好きだし、愛してるんだけど?」
亀甲「戯言を…僕の方が…っ」
主「はいはーい、二人共?喧嘩しないんでしょ、ほらご飯冷めちゃうし食べよ!」
そんなこんなで、やっと座ることが出来た。
私を挟んで右が亀甲、左が加州。
私が手を合わせると、二人も真似をする様に手を合わせた。
主「いただきます!」
加州*亀甲「…?いた…だきます?」
戸惑いながらだが、ちゃんと食前の習わしを済ませ漸くご飯を食べ始めた。