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氷華血鎖【鳴門】

第14章 一部・序説


もう、どのくらい会ってないだろうか。
最後に召集がかかったあの日からだから二年は経過してる。会いに行く理由も村に寄る理由も無いから偶然近くを通りかかっても村にも寄らないし会いにも行かない。



「最近、思い耽っている事が多いですねぇ」

「………」



この二年、会合も数回程度しか開かれてない。会合には参加はしているが残像の様なシルエットでは会った等とは言わないし基本的には黙って聞いてるだけなのでいつも口を閉ざしたまま。声すらも聴いてない。



「心の引っ掛かりは早々に取り除く事をオススメしますよ」

「………」

「まぁ貴方にはそんなもの無いでしょうが」



早々に取り除けたら苦労はしない。





※※※





「次は…いつ帰って来る?」

「また一ヶ月後?」



ここ数年でだいぶ成長した弟妹を抱擁しながら後頭部を撫でる。あんなにの小さかったに気付けば二人同時に抱えるのが大変になるくらいには大きく成長した。正直、ここまで成長するとは思ってなかった。



「こーら二人共!明日も学校だろ?」

「「えー…だってぇ…」」

「テストも近ぇんだから」

「アカデミーは簡単過ぎる」

「姉様に教えてもらいたいの」



アタシはアレから定期的に村を留守にしてる。もしかしたらまだ生きてるであろう腹違いの兄弟達の情報を追って。無論、その事は誰も知らないし、コレと言った情報も手に入ってない。
そして幼き弟妹は本人達の要望で湯隠れの里の忍者学校に通わせている。素性を隠す事を条件に。実に聞き分けの良い弟妹だと姉ながらに思う。



「だーかーらー!あんまり困らせるなって」

「「むぅー…」」

『じゃ、行ってくるね』

「おう、お前もあんま無理すんなよ」



弟妹と村長に見送られながら村を出る。そろそろ何かしらの情報は欲しいと思う今日この頃。




















→to be continued.
次項に夢主や登場キャラクター設定の更新有
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