第118章 番外2※
「れい・・・?」
視界がぼんやりとする中、振り返るように彼を見ようとした時、腰がふわりと浮いた。
情けなくも私の力は殆ど入っていない。
ほぼ彼の力だけで腰を浮かされた中。
「いぁ、あああぁぁ・・・ッ!!!!」
再び、彼のモノが挿入された。
あまりされたことがない、背後からのそれに、今度は大きく体はビクビクと震え続けた。
「や・・・零・・・ッ」
シーツを手繰り寄せるように、無造作に掴んで。
その瞬間、自分の口から出てきそうな言葉を飲み込むために、そのシーツに噛り付いた。
「んぅ、ふ・・・うぅ・・・ッ!」
ダメ、無理、嫌、待って。
普段なら無意識に、そして頻繁に使ってしまう言葉。
でも今それらを使ってしまったら。
もしかすると、彼を傷つけてしまったり、罪悪感を感じさせてしまうかもしれない。
それだけは・・・避けたくて。
「ひなた・・・ッ」
名前を呼ばれている間、少しは安心感があった。
まだ彼が、私の事を私だと認識できているのだと。
「っ、ん・・・く・・・!!」
それでも快楽が衰えることはない。
何度も奥を突かれ、次第に正常な思考は奪われていく。
「零・・・い、く・・・っ!!!」
そして、余裕も。
「いぁ、あぁぁァあ・・・!!」
肌同士がぶつかり合う音が、部屋中に響いて。
その中に私の声が交じり合った。
・・・駄目だ。
やっぱり、達しないことは難しい。
今はとりあえず、意識を飛ばさない事だけを考えようとした時だった。
「・・・すまない・・・っ」
小さな彼の謝罪が届いた。
それはしてしまったことではなく、これからすることに対してだという事に気づいたのは数分後。
「やっ、零・・・ッい、あああぁ!!!」
私が達したという事は、分かっているはずだ。
それでも彼の動きは止まらず、何度も私を突き上げた。