第112章 恋愛で※

･･･言わなきゃ。
何故か頭がボーッとして、上手く回らないけど。

とにかく、言わなきゃ。

「あ、愛して･･･っい、あァ･･･！！！」

ぼんやりとする意識の中、必死に伝えようとしたけれど。

言い終わるよりも先に、体に大きな違和感と快楽が押し寄せた。

それと同時に目の前はチカチカと光を放ち、全身をビクッと震わせた。

「あ･･･ぅ･･･ッ」

･･･挿入ってる。
彼のモノが、私のナカに。

慣らすよりも前に、奥深くに。

「･･･っあ･･･ッ」

苦しい。
急な質量に、体がついていけなくて。

呼吸が上手くいかない。

「ひなた･･･」

それなのに、耳元で彼が囁くから。
全身が小刻みに震えて。

シーツを掴む力はあるのに、抵抗する力は無くて。

「だめ･･･っ、だめ･･･！！」
「本当に･･･？」

弱々しく首を振って、否定する言葉を吐くことしかできない。

でも今は本当に。

「駄目、か？」
「･･･ッ」

駄目な、はずだけど。
何が駄目なのかと考えると、理由も答えも無い。

ただ一つ確かなのは。

「おかしく･･･なる･･･っ」

急な快楽についていけなくて。
目眩と共におかしくなる。

それが、怖くて。
枕に顔を埋め込むと、キュッと体を固めた。

「･･･なればいい」

瞼をギュッと閉じ、視覚情報を遮断していたせいもあるけれど。

私の中の欲望を掻き出すような声で、そんなことを言われれば。

問答無用で、おかしくなる。

「ひぁぁ･･･ッ！！」

彼の腰が一度大きく私に打ち付けられて。
チカチカとする光が大きく舞った瞬間。

「腰･･･上げるぞ」

言うより先に、もう上げられていたと思う。

腰に彼の冷たい手が触れたかと思うと、言われた通りに上げられて。

下半身を突き出すような体勢にされ、流石に羞恥を感じずにはいられなかった。