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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第93章 重ねて※




「・・・ッ・・・!」

頬に伸びてきた手を咄嗟に掴んだが、今更掴んだ所でどうにかできる訳も無く。

呆気なくそれは彼の手によって剥がされ、覆っていた傷が空気に触れた。

「・・・っ」

銃創や、今まで負った傷に比べれば、本当に大したものでは無い。

でもこんなにも見せたくないと思ったのは、何故だろう。

その理由は分からないまま、彼の目に触れてしまったけれど。

「大したものじゃ・・・ないでしょ・・・」

僅かに恥ずかしささえある。
ここまで気にされておきながら、負ったのは電球での切り傷なのだから。

「・・・顔に傷ができて、大した事無い訳ないだろ」

彼から視線は外していたから。
その時どんな表情をしていたのか見てはいない。

でも声を聞けば分かった。

その悔しそうな、表情が。

「・・・ひゃ・・・っ!」

罪悪感を感じ始めた瞬間、傷のついた頬に彼の唇が触れて。

「な、に・・・」

思わず戸惑いから視線を向け尋ねると、彼は小さくフッと笑って。

「・・・おまじないの様なものだと思ってくれ」

そう言って服を捲り上げると、腹部にあった傷にも唇を触れさせた。

そのまま服を脱がされては、肩の銃創にも。

その度に体はピクピクと反応し、体の中の欲望が膨らんでいった。

・・・そういえば、さっき手の平にも、こうされた。
手の平に傷は無いが、この手の甲には傷があって、絆創膏もしていて。

以前、肩の銃創に対して背中側からされたように。

「っ、零・・・」

この行動が愛おしくも、もどかしく、そしてどこか申し訳無い。

「や、ぁあ・・・ッ!」

キスが全身に降り注ぐ中、彼の熱い舌が蕾をゆっくりと舐め上げた。

その瞬間、一際高い声が部屋に響くと、再び今度は手の平できちんと口に蓋をした。

「・・・抑えるなと言ったはずだ」

その言葉と共に下の服も全て取り払われると、太ももを舐め上げるように、彼の手がゆっくりと滑り上がってきた。



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