第20章 リアカー2@高尾@
驚いて後ろを振り返ると
期待通り
立っていたのは彼だった
「え…なんで?
早退したって知って…。」
和成君はチャリアカーにまたがって
息を切らしていた
「…き、せから、
帰ったって、きーて…。
全速で、来ちゃった。」
少し恥ずかしそうに笑う和成君
白い歯が見えている
「は、早過ぎない⁉︎」
「焦ったもん…。
黄瀬が、急にユウちゃんが倒れた
とか言うから…。
家に行こうと思って、チャリがこれしか無かったから、仕方なく漕いで…。
でも、途中で普通に歩いてるのが見えて
安心した。」
黄瀬君に怒るんじゃなくて
まず私が無事だった事に安心してくれるんだ
嬉しい〜〜っ