第17章 誓い@高尾@
「何だコレは。」
仕事から帰って来た和成のシャツに
べっとりとついていた赤い色
そしてそれは和成の口元にも
かすかに付着していた
「あ、あのさ~さっきからおんなじ事しか聞いてないよね~?
それは転びそうになった子を助けただけ…」
何度も同じ答えを繰り返す和成に
とうとうキレてしまった
「助けただけって?
じゃあその口元についてるのは何?!
助けてそうなるの?!」
叫んだ私の言葉に和成はハッとして口を隠した
嘘だろなどと口にしている
そういう事か、やっぱり私間違ってないじゃん
「…出ていく。」
私は何も持たずに家を飛び出した