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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


side青峰

黒須の部屋に全員で入って席を取ったことを「リザーブ」って表現したことで英語の話題になった時、黒須が緑間を“真太郎”って呼んだ

あの緑間を名前で呼ぶ女って…なんだ?

緑間は女を寄せ付けねぇのにすげぇ親しげに呼んだ

それよりも何よりも…こいつはアメリカにいたんだろ?
なんで緑間を知ってんだよ…
嫁側のゲストだったんじゃねぇのか?


中学にこいつはいなかった

高校の同級生なら昨日の緑間の結婚式で高尾と一言も話さねぇってのはおかしい

大学…
緑間は医学部でこいつはメイクだろ?
全く関係ねぇ


まさか…緑間の元カノか?
結婚式であんなに泣いてたのは緑間が結婚するのが悲しかったからなのか?

けど、緑間は赤司の結婚式の時既にあの嫁と付き合ってた。
緑間が二股…なんてことは天地がひっくり返ってもねぇし、緑間が元カノを式に呼ぶようなバカ男だとは思えねぇ…


だけど、緑間を名前で呼ぶんなんてことはそれと同じくらいあり得ねぇ。

中学で同じクラスだった時、いきなり名前で呼んだ女に緑間は不快感を隠さなかった

「馴れ馴れしくされるのは好きではないのだよ」とかなんとかこいて場が凍った。




ごまかすなって視線を向けても一切目を合わせねぇで縋るように火神を見てる。

火神は練習試合で知り合ったとか言ってたけど多分違げぇ
緑間はそんな程度で名前を呼ばせるような奴じゃねぇ。
しかも、練習試合で知り合ってたなら高尾は絶対に黒須を知ってるはずだ。
挨拶すら交わさねぇなんておかしいだろ。

気になってる女の事なのにそんな簡単に騙されねーよ。



モヤモヤと嫌な感じがしたけど今は聞くときじゃねぇ。
これから全員で飯って時に場の空気を悪くしたくねぇし…


しかも火神のあの訳の分からねぇ誤魔化し方はちょっと普通じゃねぇ感じだ。
火神は、俺が誤魔化されんのが嫌いだって知ってて、それでも誤魔化したってことはなんかある。




何を知られたくねぇのかは見当もつかねぇけど黒須をもっと知りてぇと思った。





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