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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


sideさつき

美緒の家に着いてインターホンを鳴らすとすぐに美緒が出てきてくれた。

「お疲れ」

「お疲れ!これ食べよ」

さっき美緒の家に来る途中に寄って仕入れた食べのも達をテーブルに並べながら会社でのことを話す。

「みさきが今まであたしたちに何も言わずに会社出るなんてなかったから、やっぱ心配で涼太に連絡したらちゃんと空港で合流したみたい」

「そっか。じゃぁなんかホントに忙しかっただけなのかもね。ボールペンの件も返信しておいたし北海道から帰ったらまた打ち合わせあるしそん時渡そうかな」

「みさきにプレゼン資料作ることになったって連絡しておくね」って美緒が言ってスマホをポチポチと触ってると思ったらいつもよりも強張った美緒の声が聞こえた。


「みさきの様子がなんか変だって涼太が言ってるんだけど、あたしがいない間になんかなかった?」

「どういう風に変なの?あたしと二人の時も全然普通だったし他の人とも喋ってないよ」

「なんか怖がってるみたいに見えるって涼太は言ってる」

「まさか佐伯さんってことないよね?」

「え、でも知り合ったばっかだし社内で何かするとは考えられなくない?」

確かに美緒の言うとおりだよね。ちょっと飛躍しすぎたかも…
でも他にみさきが怖がるようなことって何?

うちの社内でなにかあったって決めるのは時期尚早だけど、今日はうちとの打ち合わせとフライトだけなハズ。

空港ではきーちゃんたちと合流してるからナンパとかされて怖かったってのはなさそうだし…

一人で考え込んでたら美緒がきーちゃんに連絡して「何かあったらまた連絡ちょうだい」って言ってるのが聞こえた。

でも、きーちゃんと一緒でよかったかも。あたしたちと何のつながりもない人だったらみさきが怖がってたことすら知れなかったんだから。

そんな事を考えてたら大ちゃんからも、みさきが変だけど原因に心当たりがないのかなんてメッセージがきた。
あたしも美緒も心当たりがないって返したら返ってこなかったけど、きっと大ちゃんも心配してるよね。

原因が分かって話せることなら教えてあげよう。

さすがにみさきの過去に直結するような内容だったらあたしからは教えられないけどさ…


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