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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


さつきと美緒に散々いじられながらピザを食べて、お腹いっぱいでソファでゴロゴロしながら試合開始を待つ

「泊ってく?」

「「うん」」

しょっちゅう遊びに来てくれる二人の服は実はあたしの部屋にいくつか置いてある。

黄瀬君に内緒にしないと美緒が毎晩連れ込まれちゃうから黄瀬君には秘密だけど。

それに黒子君の家とあたしの家は会社に行く通り道らしくさつきが突然お泊りした時はあたしの家に着替えに寄ってから出社したりしてる。

前にあたしが4時に家を出ていなかった時以外は全部成功してるからこのマンションにして本当に正解だった


「試合何時から?」

「12時だよ」

「もうすぐじゃん!」

「大ちゃん試合前に電話なんてして余裕かましてて負けたりして」

「えー変なこと言わないでよ!あたしが話したせいで負けるなんて困るっ!もしほんとに負けちゃったらシーズン終わるまで絶対電話しない」

「みさきの思考回路ってどうなってんの?」って美緒が変な顔する。

「国宝だよね」ってさつきも笑ってる。

この二人は時々二人にしか分からない言葉で喋るんだけど意地悪されてる感じじゃなくて完全にからかわれてる。

「あ、始まる!」

両チームの選手が整列していよいよ試合開始。

クリーブランドのユニホームを着た青峰君が画面に映ってる。

初戦の録画だって見てたから初めて見るわけじゃないのにかっこよすぎて目が離せない。

ジャンプボールは相手チームが取ったのに今は青峰君がボールを持ってる。

一人抜いて、足止めされて、パスして、チームメイトがスクリーンかけて青峰君がディフェンスを躱して、リターンもらってシュート。

すっごい速い。スクリーンをかけたチームメイトと軽く手をタッチするのがすっごいかっこいい。

なんでこんなにかっこいいのか誰か教えてください…



「ちょっと!!!みさき!鼻血出てる!!!」

「え?…うそ!うそ!ティッシュ取って‼」

かっこよすぎて鼻血出すなんて漫画だけかと思ってた。
人生初鼻血にパニックになりながらもティッシュで押さえて横になるとまた画面にくぎ付けになる。

「みさき…最高」って美緒が爆笑してる。

「大ちゃんのことほんとに好きなんだね」ってさつきも笑いをこらえながらティッシュをくれる。


こんなにかっこいいのに何で二人とも普通にしてられるの?

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