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最愛 【黒子のバスケ】

第2章 直感


みさきが青峰に謝りたがってたけど、玲子さんが手紙を読む為着席を促されて席に着いた。

顔わかんないって何だよ。
本当抜けてんな。

みさきが顔を確認し忘れたって焦ってたことがおかしくて、口元を隠しながら、みさきの方を見ると泣いてる。

ただ泣いてるっていうより号泣

なんて顔してんだよ…

けど、可愛いわ
あんなボロ泣きを可愛いと思うなんて俺は完全にイカれてる




みさきをちらちら見てるうちに会場の責任者との話しを終えた青峰が席に戻って、汚れたジャケットはなくて、ワイシャツとベストだけだった

まぁ会場でクリーニングするということで落ち着いたんだろうけど

あっちではパーティでそれなりに着る機会もあって、日本に置いていく訳にはいかない。
ましてや、シーズンオフはスポンサー関係のパーティが多くてタキシードがねぇのは困る。

青峰や俺みたいな奴は既製品ではまず体格に合わないから必然的にオーダーする事になるけど、そうなりゃ3ヶ月はかかるし値段も安くは済まねぇから持ち帰りてぇのはよく分かる。


「時差ボケはひでぇしタキシードは汚れるし散々だ」

「お前が助けてやらなきゃ今頃もっと大騒ぎになってる。緑間の晴れ舞台を守れたんだからよしとしよーぜ」



青峰と話してると赤司に咎められるような視線を向けられて、黙って手紙に集中しようとしてもみさきが気になって、何度かそっちに視線を向けると青峰も桃井を見て笑いを堪えてるように見えた。


手紙と両親への記念品贈呈が終わると、緑間が最後の挨拶をして披露宴終了と共にゲストが外に流れ始めた。


みさきがさっきのことでお礼したいと言ってたことを伝えると意外にもOKしたから、青峰とエントランス出た

「お前、あの女と知り合いか?」

「あいつが幼馴染だよ」

「へー…」




「あ!大ちゃんいたー‼‼‼‼」


青峰の声を遮るように聞こえた桃井のデカい声

そしてその後ろをうつむき加減に歩くみさき


「お前泣き過ぎだろ」

「いいのー」


泣き顔を見られるのが嫌いなみさきは顔は上げねぇけど声だけは反抗的で笑いが込み上げた。


鼻をすすりながらゆっくり顔を上げたみさきとそれを見てた青峰。





少しの沈黙のあと先に口を開いたのは青峰だった。
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