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最愛 【黒子のバスケ】

第25章 起憶


青峰君はいつも突然あたしを可愛いとか言うからすっごく恥ずかしい…


「…可愛くないの……」

「勿体ねぇな。こんな可愛いんだからもっと自信あって全然いいのにな。マジで…すっげぇ可愛い」


恥ずかしい……

嬉しいけどすっごく恥ずかしい…

どんどん顔が熱くなって真っ赤になっていくのが分かる

部屋は間接照明だけで薄暗いから青峰君には赤くなってるのは見えてないと思うけど恥ずかしくて恥ずかしくて、どうしていいのか分からなくて両手で顔を隠した


「隠すなよ」

「……だめ……見ちゃダメ……」

「そーゆーとこも…すっげぇ可愛い。照れ屋で初心で…俺だけが知ってるお前のそういうとこが可愛くて堪んねぇ」


いつも優しくて甘いけど、今日はいつもの何倍も甘い

ギュっと抱きしめてくれて何度も何度も背中や頭を撫でて低くて甘いあたしの大好きな声が骨まで響いて、ドロドロに溶けてしまいそう


「こっち見ろって」

「…んー……むり…」


今見たら絶対変な顔してるって思われる

青峰君にこうやってベッドで甘やかされてる時、眠くないのに瞼が重くなって、顔面の筋肉が緩み切った感じになるのが自分で分かるから、どんな顔してるのか想像しただけで恥ずかしい


「キスさせろ」

「あとでっ……」

「無理。待てねぇ」


背中にあった腕があたしから外されて、代わりに手首を優しく掴んで、あたしの手をそっと顔から引き離した


「そんな目ウルウルさせて…食っちまいてぇくらい可愛いな」

「っん……」


もう何度も言われてるのに…
好きな人に言われる可愛いって言葉は嬉しくて恥ずかしくて、蕩けてしまいそうな程甘い


反論を許さないように、あたしの唇に何度も落とされるキスが心地いい


優しく口内を滑る青峰君の濡れた舌が生きてるみたいにあたしの舌と絡み合って脳が痺れる


「みさき……愛してる」


小さいけど確かに聞こえるあたしの大好きな言葉

名前を呼ばれてその後に言われるとお腹の底からぶわっと温かいものが溢れてくる気がする。

理由なんて分からない
だけど青峰君の声と言葉はあたしを幸せってところに連れて行ってくれる

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