第10章 対人訓練
あかりがくるまでの間、緑谷はさっきみんなに伝えた作戦を思い出していた
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あかりが来たら、上鳴くんと常闇くんの2人で止めて欲しい。少しでも緩んだら僕達が仕掛けに行くから。
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はたしてこれが最善だったんだろうか。
これで止めることが、少しでも手間取らせることが出来るんだろうか。
緑谷はそんなことばかり考えていた。
そしてついに
「見つけた」
緑谷「上鳴くん!常闇くん!」
2人「おう!」
「はぁ、甘い……」
あかりの前には2人が、後ろには他の5人がいる。
「ありきたりだなぁ」
そう呟いた瞬間、あかりを中心に炎がらせん状で広がっていった。咄嗟のことで全員が外側に避けた。
「ふふっ、この勝負、私の勝ちね」
緑谷「え?え?」
緑谷達は動けなくなっていた。
炎は囮で、本命は炎を避けたその先にある罠
罠は来る途中、創造で作り出していた