【JOJO・アヴドゥル夢※R18】二人きりの小島にて
第2章 想い
「あ……も、もどり……ましたね……」
彼の姿は実年齢に戻っていた。
「ああ……そのようだな。……だが…………これは……」
アヴドゥルはちらりと姫を見上げた。
「あっ……!!」
アヴドゥルの視界は天上と、覆い被さる姫。
アヴドゥルを押し倒すような体勢になっていた。どんどん顔が赤くなっていってしまう。
「ごめんなさいっ!」
「いや……構わないが……」
慌てて離れた姫を尻目に、アヴドゥルはため息をついて頭に手を当てた。彼の顔は赤く染まっていた。黒目の肌でもそれが分かるくらいだった。
「何の為の”子供扱い”だ……」
「え?」
アヴドゥルの方を向いた姫は彼の顔を見て、今度は小さく「え……」と呟いた。
「アヴドゥル……さん…………?」
お互い赤い顔のままで、何秒間か見つめ合っていた。最初に耐えきれなくなった姫は、パッと目を逸らして「今日は……疲れましたね」と言う。
「そ、そうだな」
アヴドゥルは、ふっと笑って答えた。
日も暮れ、リビングには良い匂いが漂っていた。机にはスープやステーキ、サラダが並んでいた。姫がもう1つ食卓に置く。
「姫、これは……」
「え? ビールです」
「それは分かるが、いつの間に仕入れたんだ?」
「SPW財団の差し入れです!」
アヴドゥルは難しい顔をして、うーんと唸っていた。今も厳しい戦いをしているジョースター一行のことを考えると、のんきに酒を飲むというのは…。
声には出していなかったが、姫には分かった。
「大丈夫ですよ。ようやく得れた休暇じゃないですか。……こういう時こそ、息抜きしなきゃ!」
「そうだな。……1杯貰おう」
「はい!」
アヴドゥルが持ったグラスに、トクトクとビールをついでいった……。