第21章 友達以上恋人未満*西谷夕[ハイキュー]
そんなに大きい声じゃなかったのに、ノヤの耳に届いてしまった。
「どうしたんだよ?」
「だって、羨ましいんだもん…」
「お前はこのままでいいんだよ。」
ノヤの手が、私の頭をなでる。
私より少し高い、決して高いとはいえない身長なのに、男らしさを感じる。
…ねぇ、気がついてるの?
「でも、私にもっと潔子さんみたいな色気とかがあれば…好きな人に振り向いてもらえるかもしれないのに。」
ノヤは驚いたようだった。
「お前、好きな奴いるのかよ…?!」
「なに?いちゃだめ?!」
どうせ私は見ていないんでしょ!
友達以上恋人未満なんだから…
「誰だよ、そいつ。オレの知ってる奴?!」
「う、うん…?」
てか、あんただけど。
「まじかよ…どうすればいいんだ、オレ!」
な、なんでこんなに焦ってんの?!