【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第4章 ハロウィン当日~乱世へ
「わあぁぁっっ…!!」
佐助「この光景だけでご飯三杯はイケそうだ」
「…例えが独特すぎるよ、佐助くん」
信玄「これが佐助達の世で言う『どらきゅら』というものなのかい?」
家康「この無駄に長い羽織は何なの?」
佐助「マントです、家康さん。ドラキュラは正しくはヴァンパイアと言って、吸血鬼なんです。南蛮のお化けと言うか、妖怪のようなもので、人の首筋に噛みついて血を吸って仲間を増やしていくとかなんとか」
三成「ぶぁん……ヴ……ヴぁ……舌か唇を噛みそうな名前ですね」
家康「………なら言わないでくれる?」
謙信「ふん、首に噛みつくなど生ぬるい。俺ならば斬り落としてくれる」
幸村「やめろ。あんたが言うと冗談に聞こえねー」
全武将が揃ってヴァンパイアの仮装をしてイベント会場に集まっていたが、整いすぎた風貌とオーラに誰もが息を飲んで視線を送っていた。
もちろん、手軽だから、とヴァンパイアの仮装を薦めたも例外ではなく、呆然と武将達の仮装に魅入っていたのだった。
(ダメだ……想像以上にみんなが格好良すぎてどこを見たら良いのかわからなくなってきた…)
ほんのりと頬を染めて呆然と立ち尽くしていると、
「ひぁああっ!?」
突然背後から首筋を甘噛みされ、上擦った声を発してしまう。
秀吉「っ!?、どうし………」
「痛い痛い!牙が刺さってる!」
秀吉「こら、政宗!お前はどうしてそう次から次にに悪戯するんだ。痕になったらどうする」
政宗「悪戯じゃなくて、佐助の話を実践したまでだ。痕になったらなったで俺としては本望だが」
の首筋を甘噛みしたものの、牙を付けていたため少しだけ首筋が赤く染まっていた。
政宗は愉しそうに笑い、薄ら染まった首筋を長い指で滑らせるとの肩がピクリと跳ねる。
家康「……こっち来て。首、見せて」
政宗「おい、家康。俺の痕消すなよ」
「…もぉっ!信じられない!!政宗のばか」
政宗「照れるな」
「照れてない!」
は涙目になりながら甘噛みされた首筋を隠すように家康の元に近付いていく。