第1章 ☆僕だって男の子(三郎)
今この家にはいち兄も二郎もいない
三郎落ち着け、絶対ガマンするんだ
「ねぇ、三郎ー、ここ教えて!」
「どこだよ、はぁー?ここ、さっきも教えたんだけど!もーすぐ受験なのに大丈夫なのかな~?」
「うぅ、大丈夫じゃないです……三郎教え方上手だし一番わかりやすいし、ね?頑張るからもう一回教えて!」
「わ、わかったよ、分かるまで教えるから泣きそうな顔するなよ」
「ホント!ありがとう!三郎大好き!」
あぁ、勘弁してほしいよ
いくら幼なじみだからって、僕だって男なのに警戒心0とか、ホントにバカ
しかもタンクトップにショートパンツで勉強とか、エロいんだよクソッ
「かなた、休憩にする?仕方ないからバカなかなたにお菓子もってきてやるよ」
そう言って立ち上がった瞬間だった
「やったね!あ、三郎まっ、...」
「...え」
一瞬何が起こったのか分からなかった
何故かかなたの顔と天井が真上にあった
「あ、あのさぶろっ、ごめんね、テーブルに足ぶつけちゃってっ」
僕に跨がってるかなたが顔を真っ赤にしながら身体をおこす
この時、僕の理性はあっけなく崩れさり、気づけばかなたを押し倒しキスをしていた
「さ、さぶろー?......んんっ」
「んっ」
「んっ、んんー!」
苦しくなったのか、かなたは僕の髪の毛をつかみ抵抗をする
その手を床に縫いつけて、今度は舌を絡めていく
「や、ぁ、んぁ、んんっ」
唇を離すと、頬を染め、涙目になっているかなたがいた
まずい、やってしまった、でもここまで我慢した僕を誰か褒めてほしい
「かなた、いきなりキスしてごめん、ずっと好きだったんだ」
キスした勢いで告白したけどダメ...だよね
「三郎、いきなりキスしたのはビックリしたけど、私も好き」
「やっぱりダメだよね...はぁ?」
聞き間違い?今、なんて
「だから!私も三郎が好き!ずっと前から好きなの!」
「へ、へぇ~、かなたも僕のこと好きなんだ~、付き合ってあげてもいいよ」
「はぁ~?素直じゃない!それはこっちのセリフ!んっ」
これ以上余計なこと言わないようにもう一度キスを
した
「三郎ー、帰ったぞー!...」
「「「あ」」」
キスしてるところを一郎に見られ、ひやかされるまで
あと10秒