第8章 【家康・後編】※R18
家康は、竜昌の舌に吸い付いたまま、後ろ手で自らの着物を脱ぐと、片手を竜昌の内腿に沿わせた。
熱く火照って汗ばんだ内腿は固く閉じられ、家康の手の侵入を拒む。
家康は再びちゅっと音をたてて唇を離し、竜昌の舌を解放した。
あとにはだらしなく口を開けたまま、さらなる愛撫をねだるように蕩けた顔で家康を見上げる、竜昌の姿があった。
「クッ…」
その淫靡な表情に煽られ、どくどくと痛いほど脈打つ己自身を持て余し、家康はそれを竜昌の腿に押し付けることしかできなかった。
「チカラ、抜いて…」
家康は竜昌の耳朶に唇を寄せ、小さく囁いた。
瞬間、びくりと竜昌の背中が反りかえる。
「ふうん、舌も弱いけど、耳もなんだ?」
「…ッ…」
耳元で低く囁かれ、さらに全身に力が入る竜昌。しかしそのとき家康の指は、すでに竜昌の秘所を探り当てていた。
「アッ…」
指にからみつく蜜は、すでに竜昌の内腿から尻のほうまでをしとどに濡らしていた。
家康の指先が、蜜の中に溺れた淫蕾に触れると、切ない吐息が竜昌の唇から漏れる。
「ンッふっ…」
「すごい…口吸いだけでこんなに…」
「…!」
ちゅぷっという粘液の音とともに家康は指を引き抜き、その指を竜昌の顔の前で広げて見せた。指の間に蜜の糸が垂れる。
竜昌は自らの大量の蜜を見せつけられ、恥ずかしそうに目を背けて家康を仰ぎ見た。
家康は蜜に濡れた指を、今度は自らの口に入れ、舌で絡めるように舐めとった。
「あっ家康様そんな…、いけません…」
「甘…」
家康は身を起こし、竜昌の足を割って間に入ると、蜜がついたままの指を竜昌の口許に差し出した。
「ほら…」
竜昌は、おずおずとその指をくわえると、自らの蜜を舐めとるように家康の指を吸った。