第7章 みたらし団子の怨みは忘れない
「はぁぁぁぁ」
は大きなため息をついた。
鶴見中尉やら自分の死亡フラグの回避やら過酷な訓練でいろいろ悩んでいたからだ。
「どうしたんだ勇作?
大きなため息なんかついて」
大和が心配そうに聞いてきた。
「最近のストレスが凄すぎて…………」
「すとれす?」
大和が聞き返してきては自分が使った言葉が今の時代では通じないことに気がつく。
「えーと………疲れたなぁって意味だよ」
「そうか!
確かに陸士になって訓練が厳しくなったからな!!」
の説明に納得する大和。
「じゃあ息抜きに戦術学でもするか!?」
「息抜きに勉強って全然息抜きじゃないからね…………」
笑顔でとんでもない事を言い出す大和にはさらにため息をついた。
「……………何か甘いものが食べたい………」
ボソリとは呟いた。
「甘いもの?
勇作は甘味が好きなのか?」
「そりゃもう」
勇作に成り代わる前から甘いものは大好きだった。
(チョコとか食べたいけどこの時代じゃチョコは高級品だしなぁ…………)
父親である幸次郎の軍の位を考えれば手に入るであろうチョコ。
だが、あの父親に頼むのはなんだか嫌なのではずっと我慢していた。
「じゃあ甘味処に行ってみるか?
近くにうまいと評判の店があるぞ」
大和の言葉には凄い勢いで大和の方を見た。