第26章 壁〜ストへス区急襲3〜
──あの日人類は思い出した
奴らに支配されていた恐怖を
鳥籠の中に囚われていた屈辱を──
「祈りましょう。マリア、ローゼ、シーナ!3つの女神の顕在を!我々の安泰を!神聖なる壁を疑ってはなりません!神の手より生まれし光の壁は我々の信仰心を捧げる事でより強固になるのです!神を信じる無垢な心こそが巨人から我々を守る術であり、唯一巨人を退けられる力で──」
そう言っていると巨人化したアニの足が協会を踏み潰した
バラバラと崩れ落ちる協会
頭を守っていた神父は目を見開いた
「巨人…!?何故ここに!?」
アニはゆっくりと起き上がった