第28章 これはあのリンゴ味
俺は特別な梨について白夜さんに熱弁した。
白夜
「ふっ…まさか拓巳の口から"梨"の話を聞く日がやってくるとはな。」
白夜さんは、
俺を馬鹿にするように笑った。
拓巳
「え?」←ちょっとムッとする
白夜
「おそらくその梨…木霊の婆さんの梨ではないか?」
(確か…衣墨さんが木霊とか言ってたかも?)
拓巳
「それが…」
白夜
「拓巳残念だが、その梨は大切な嫁には食べさせられない。」
拓巳
「な、なんでですか!??
佐藤と一緒にいつまでも居たく無いんですか!!?」
すると白夜さんは、
俺の前に立ち見下しながら続きを話してきた。
白夜
「確かに食べたら不老不死になれるかもな?
だがそれは完璧なな不老不死ではないのさ。
…何故なら再生する能力は無いからだ。
大袈裟ではなく目玉1つになっても生き続けるんだぞ?
俺はそんな奴を1人知っている……
拓巳、それでも佐藤にその梨を食えと言えるか?」
拓巳
「そ、それは…」
白夜
「…と言うか…何故お前自身が不老不死になったやり方を、
佐藤に教えぬのだ?」
拓巳
「そ、それは!!」
白夜
「そちらの方が確実であろうが。」
←嫌な笑みを浮かべる
そう…
俺は既に違う方法で不老不死になっている。