第24章 ミックスの味
佐藤
「…私寝ちゃってたのね……」
布団から起き上がると、
佐藤
「あれ?」
常に側に居てくれる白夜さんの姿が見えない。
それは異常事態だと私は気づく。
なぜなら妊娠中の私がいつ妖怪に食べられてもおかしくないから、
それを警戒して食事を作っている時も見える場所に私を横にさせる徹底ぶりだからだ。
佐藤
「白夜…さん?」
私は消えてしまいそうな行燈の灯りを頼りに、
家の中を歩き出す。
(行燈の油も切れてしまいそう…
これが消えたら…何かあっても直ぐに逃げられないかも…)
佐藤
「白夜さん…白夜さん……」