第23章 メロンの味
佐藤
「ところで…衣墨さんが言っていた八千代ってなんですか?」
白夜さんと一緒に洗濯物を干しながら、
私は気になっていた"八千代"について聞いてみた。
白夜
「妖界では嫁が妊娠中に他の妖怪を殺めると、
無条件に怨念の塊が産まれて来ると言われているんだ。
八千代のやは…闇のや…ちは乳飲み子のち…よは黄泉国よだ…
八千代自体の字は当て字のようなもの。特に意味は無いが、
とにかく禁忌を犯すと大変な事になると言うことだ。
つまり"戒めのような物"に近いな。」
佐藤
「へぇ…そうなんですね(*´ω`*)」←ニヤニヤが止まらない人
白夜
「なんだ?そんなに楽しい話はしていないがな?
いよいよ狂ったか?」
佐藤
「へ!?」
(いよいよ狂ったかって……)
佐藤
「違います…
なんだか赤ちゃんが生まれるまでだって分かってはいるんですけど、
白夜さんと四六時中一緒に居られると思ったら…
なんだか嬉しくて…」
白夜
「そうか俺に嫌味を言われながら過ごすのに、
喜びを感じるのか…嬉しい事を言ってくれるな。」
"バシッ"←大きめの布を私の代わりに干してくれている
佐藤
「え…ちがっ……」