第23章 メロンの味
佐藤
「ゼェーハァーゼェーハァ〜」
(こ、ここなら……)
今の私を白夜さんが見たら、
"滑稽だな"とか絶対に言うレベルでビクビクしている。
(とにかく…暫くはこの部屋に居よう……)
私は、
息を整えながら部屋を見渡す。
(そう言えばこの部屋…
あまり入ったことないなぁ……
とりあえず…行燈つけよ…)
妖界はいつも暗いので灯りが一切ない部屋でも
目が慣れているから生活できるけど…
今は心を落ち着かせる為に隅にある行燈に灯りを灯した。
"ふわっ"
ほんわか部屋が明るくなる。
(どれくらいで帰ってくれるかなぁ…)