第21章 絹タンスの香り味
【佐藤視点】
いよいよ結婚の儀が始まった。
司会進行は白夜さんの上司の閻魔様が請け負ってくれ、
出だしから大広間は"粛々"といった感じで、
人間の嫁の私に反対する親戚の方々は
恐怖で渋々大人しくしているよう。
白夜
「佐藤、顔をあげろ。
俺が選んだ嫁なんだ堂々としていればいい。」コソッ
佐藤
「は…はぃ…」ボソッ
閻魔
「では誓いの"盃の儀"を執り行う。」
可愛い小さな妖怪さんが、濁り酒?のようなものを
が入った盃を"担いできて"白夜さんに渡した。
白夜
「…………ゴクッ…ゴクッ……ゴクッ…」
それを白夜さんは受け取ると、
三度ほど口を軽くつけ飲んだ。
そして…
その盃を私に渡してきた。
(えっ…お酒飲んだことないよ!?💦)
佐藤
「…あっ……あの……」
閻魔
「軽く口をつけるだけでよろしい。」
戸惑っている私に閻魔様が助言をくれた。
(そっか…形式で良いのね……)