第19章 裏切りの味
"ガラガラ…バタンッ……"
衣墨
「さて…どうすっかな…」
衣墨さんは扉を閉めると、
少し焦った様子で私の顔を見る。
佐藤
「白夜さんは私を捜してるんですよね?
それなら…私から白夜さんの元に行けば問題ないのでは…」
衣墨
「ほんと単純だなバカ女。
もう事態はそんな簡単な話じゃなくなってんだよ!
俺は勝手にお前の妖糸を外したし…」
衣墨さんは私の前にくる
衣墨
「お前はびゃくに捨てられたと言ってたな。」
佐藤
「はい…」
衣墨
「それなら何でびゃくはお前を捜しているんだよ!」
佐藤
「そ、それは…分からないです……」
衣墨
「とにかく!!俺はお前を手放したくない!!
お前は俺の良い暇つぶしだからなぁ!」
(暇つぶしって…)
佐藤
「あの衣墨さん…
もし…白夜さんが私の身が心配で捜しているなら……
私は白夜さんの所に戻りたいです…
初めて私を…お嫁さんにしてくれた方だから……」
衣墨
「は!?」
佐藤
「………駄目でしょうか…」