第17章 青春の味
拓巳
「…ごめんな…風呂上がりだったんだろ?」
佐藤
「え…?」
拓巳
「まだ…髪濡れてるからさ。」
三つ編みに編み込んだ髪に触れる拓巳くん。
佐藤
「…///」
なんだか髪の毛を触られてドキドキする私。
拓巳
「…それから……
マスコット…悪かったな……」
佐藤
「なんで拓巳くんが謝るの?…マスコットはレイカさんが……」
拓巳
「レイカの気持ち知ってたのに無神経な行動して、
気持ちを荒立てさせたのは俺だからさ……」
佐藤
「…………」
(拓巳くん偉いなぁ…自分の悪かった所にも気付けるなんて…)
拓巳
「だから明日からは、
美苗さんを特別扱いするのやめるから!!」
佐藤
「うん。」
拓巳
「でもさ……」
佐藤
「?」
拓巳
「下校だけは一緒にな!」
佐藤
「え?……う、うん。」
拓巳
「よし…うん。解決…
じゃあ、そろそろ戻るから。また明日な!」
拓巳くんは私の三つ編みから手を離すと、
走って帰って行った。