第17章 青春の味
拓巳
「え?何??この雰囲気悪い感じ……」
レイカ
「……拓くん…雰囲気悪くなんかないよ…
佐藤ちゃんが一人で不安そうだったから
声をかけてあげただけだよ?ね?佐藤ちゃん。」
レイカさんは、
拓巳くんに見えないように
鞄に御守り代りにつけていたアメリカの友達からもらった
小さなマスコット人形の目を取ろうとしている。
(ディコちゃんの目が……)
佐藤
「……うん…」
レイカ
「ねっ、拓くん!」
でも…レイカちゃんは納得いかなかったのか、
ディコちゃんの目を片方もぎ取った。
レイカ
「でも拓くんが来たし、もう大丈夫ね!
みんな、帰ろう!」
取り巻き3人
「……うん……」
レイカさんと取り巻きの3人は、
教室から出て行った。