第2章 ハッカ味
拓巳
「佐藤!!こっちだ!逃げるぞ!!!」
恐怖で固まっている私の腕を、
いつのまにか隣に来ていた拓巳くんが掴み走り出し、
女性から離れた場所に誘導する。
女の人
「まちなぁーまちなよぉーー」
私達の後ろからか細い声が響いてくるけど、
無事に離れられているようで、
声との距離が広がっていく…
拓巳
「ハァハァ…佐藤のバカ!
だから…ハァハァ…危ないって言ったのに!!」
佐藤
「ハァハァハァ…ご…ごめん!!
でも!ハァハァ…何かわかるかなって!!」
拓巳
「佐藤!!
ハァハァハァ…多分だけど…
この世界は…ハァハァ…俺たちがいた世界じゃない!!」
佐藤
「え(´⊙ω⊙`)!?」
拓巳
「昼間なのに…ハァハァ…
こんな暗いのおかしいっしょ!!
ハァハァ…だから…何がなんでも元の世界に戻るまでは…
ハァハァハァ…もっと慎重に行動しないと!」
(確かに…拓巳くんの言う通りかも(;´д`))
佐藤
「まだ…よくわかんないけど……
う、うん!わかった!!ハァハァ…」
私達はそのまま走り、
またあの神社へと戻った。