第10章 スイーティー味
お爺ちゃん
「あん子の笑顔を見るたび………
あん子のはしゃぐ声を聞くたび…
あん子が無邪気に息子をパパと呼ぶたび…
ワシの血圧は高まり、
心の臓が止まりそうになる……
察してくれ……」
「なるほど嫌いだと」(キッパリ
お爺ちゃん
「なんで弘(ひろし:佐藤父)は、
嫁と佐藤と生活出来るのかの…
年老いたワシにはちぃーっとも理解ができん。」
祖父は微笑を浮かべ、
初夏の空を額に汗をながし仰ぎ見た。
(……なんか生まれてきてごめんね…
お爺ちゃん(;´д`))
私が知ってるお爺ちゃんは、
いつも優しくて、尊敬できる人……
私がアメリカで暮らすようになってからも
手紙やお小遣いを送ってくれて私を支えてくれていた…
そんな温かい人。
でもこうして祖父の本音を聞くと、
本当は無理していたんだって知れて…感謝しかない。