第6章 パイナップル味
【雫視点】
雫
「……はぁ……」
彼女に俺の身体の一部だった妖気を流し込んでから、
何というか…彼女に特別な感情が沸いているのを感じる。
雫
「…なんでかな……
……貴女に僕の妖気を流してから……
貴女が愛おしくて…仕方がない……」
うつ伏せのまま、
彼女の寝顔を眺める。
雫
「…………」
そして、
自分の冷たい手で
彼女の白くて柔らかそうな頬に触れてみる。
雫
「……良かった……
僕の妖気と貴女の精気が…融合しあってる……」
そう想えば想うほど…
雫
「…この気持ちは……
…明日の貴女次第で…
……変わっていくんだろうね…」(小声)
"ガサッ…"
苦しくて…切なくて……
もしかしたら望みはあるんじゃないかって…
期待してしまう。
(…明日は……何をすれば良い………)
そんな事は僕には似合わないって言われそうだけど
誰になんと言われようと…
貴女の行く末が
幸せなら……良いなって思うから……
雫
「……おやすみ……」
僕は静かに起き上がり、
彼女の側から離れた。