第32章 初夏2
澤村「影山」
後ろから澤村が話しかけてくれば手を上げて影山に向かってサインを出す
影山「Bクイック」
影山がそれに答えると、別のサインを出した。
影山「A、C、セッター前の時間差、レフト、バックアタック」
(じょ、条件反射?笑)
影山「D、平行、セミ、セッター後ろの時間差」
次々と澤村のサインに答えていく影山
月島「………」
山口「おーー、速っ」
澤村はサイン出しを終えるとニコっと笑った。
澤村「これ、どの位で覚えた?」
影山「?教えて貰った日?スかね」
澤村「………それで暗記が出来ないとは言わせないからな」
日向&影山「!」
「こっ……こわい…澤村さん)
日向(い…いかん!)
そう思った日向はバッと立ち上がった。
日向「かっ、影山には負けねー!!」
田中「よっし、じゃあ土曜の部活後ウチな!」
西谷「よっしゃ!」
田中と西谷が勉強の約束をすれば日向は
日向「うおお、先輩にも負けねー!!」
月島「だから君は、もう少し落ち着きなっての」
「まぁまぁ…それじゃあさ、2人ともうちにおいでよ?田中先輩達じゃないけど、土日も勉強したほうがいいしね!」
影山「いいのか?」
日向「うおおおお!!行くぞ!影山!家の飯めっちゃうめぇんだよ!!お婆ちゃんの作る飯な!」
山口 (ご飯もご馳走してもらう気なんだ……笑)
月島「……………」
「ごめんね、日向、お婆ちゃんは今居ないんだぁ、緊急入院でさ、先日から一人暮らしみたいなもんになってる…」
寂しそうな顔をした私に月島は少しだけ心配そうに私を見る
「あっ、だからご飯は私が作るね!!」
私の手作りと聞いた月島はピクッと反応する
「えっと、つ、月島達も……くる?」
山口「ほんと————」
月島「いや。僕達はいいよ、1人で勉強する派なんで」
山口もいこうと思った瞬間、月島は山口の肩を引き断る
「あっ…そ、そうだよね…うん、わかった…」
月島にそう言われた私は目を合わせず少しオドオドと答える
澤村「それじゃあ、そろそろ解散しろよー」
部員「「はーい!」」