第29章 進化
インターハイ3回戦敗退から数日後、日向の教室では
クラスメイトがお昼を一緒に食べようと誘ってくる
男の子「日向~!飯食おうぜ!」
クラスメイトの言葉に無言で弁当を出す日向
男の子「そういや、昨日惜しかったんだってな」
その言葉に日向はぴくりと弁当を出す手が止まる
男の子「うちも先週3回戦で負けちゃってさ…。結局俺たちが勝った相手が全国に…」
そつ言いかけると、日向が立ち上がる
男の子「どうした?食わねぇの?」
不思議そうに聞くクラスメイト
「べんじょ…」
といって、教室から出てってしまった。日向にとっては、まだ気持ちが整理できていなくクラスメイトの言葉に返す言葉が見つからなかったようだ
一方4組では
「………………」
山口「……………」
月島「はぁ………ちょっと、お葬式の後みたいなんだけど、2人とも……」
月島の机でご飯を食べている山口と私、数日経っても元気が出ない2人に月島は呆れる
「………………」
月島「いい加減、元気だしなよ…いつも煩いほど元気な大鷲はどこ行ったわけ?」
それでも無言で辛そうな顔をしている私をみた月島は耐えられなくなり、片手で頬をむにゅっと掴めば
月島「早く…いつもみたいにこの煩い口でバカみたく騒いで…僕の目の前ちょろちょろしててよ…」
隣にいる山口に聞こえないくらいの小さな声で私の耳元でそう呟けば月島はトイレへと向かった