第2章 4人編成 ―フォーマンセル―
「ミフネ殿、お久しぶりです」
「お待ち申しておった。よく参られたな」
緑の国には、まだ明かされていない秘密がある。
強大な軍事力があるとか、とんでもない独裁政治とか、そんなこともなく、いたって平和的で友好的な国である。
「今年も、うちの下忍がお世話になります」
「なに、こちらとしても、いろいろと助かっておるところ。気になさるな」
「ありがとうございます」
鉄の国。
里でありながら侍として、中立を保つ国である。たとえ里同士で大戦が起きようと、どちらにも荷担したことはない。
ミフネは、そんな里を守る長として、手腕を発揮する豪傑である。
「今年も、里の者たちにアイスを振る舞ってやってくださらんか?」
「はい、喜んで」