第10章 逢瀬と不穏な影
元は謙信のもとに現れた半人前の夢魔。
謙信のことは当初、
試験合格のための獲物程度の認識だったが、
春日山城ですごすうちに本気で惚れていた。
ただし自身の正体と過去に負い目を抱えているため、
気持ちを伝える気はないまま、試験と命を終える気だった。
謙信の方は気持ちを隠そうともしないが、
彼女の方が10章時点では距離を置いているので、
立ち位置としては一応恋人。
春日山では普段世話役をしているが、
試験合格後はほとんど謙信専任世話役になっている。
試験合格後大人になったことに、
謙信が執着しているのは半人前の夢魔なのでは?
という疑問がでて、急成長した自分は眼中にないのではと、
葵は不安に思ったが、
結果は謙信の執着心が悪化しただけというある意味杞憂。
謙信からの贈り物の布は大事な宝物。
謙信にのみ、葵は甘い香りがするらしい。
尻尾は性感帯である模様。
悪魔というか夢魔ではあるものの、
中途半端な飛行術以外は基本力がないため、
実質羽と尻尾のある女の子であり、
その辺の童や虫の方が強いのでは、
と思われるほど壊滅的なレベルで弱い。
子種的な意味でも、戦い的な意味でも、
謙信がいなければ生きていけないため、
謙信に捨てられ拒絶されることを恐れている。
それでも過去の負い目的な意味で、
謙信がなぜ自分に固執するのか、
わからない気持ちの方が強い。
夢魔ゆえに人間の世で生きるために、
必要な常識は学び中であり、
時々おかしな行動をして佐助や幸村に突っ込まれている。