第17章 魂の契り
佐助「つまり葵さんと、
謙信様は・・・
運命の相手だと・・・・・・?」
紫苑「ああ・・・その薄い青い羽が何よりの証拠だ・・
まさかそこの男を誑かしたのではなく・・・
そこの男に呼ばれていたとはな・・・・・・
面倒なことになった・・・」
紫苑は忌々しそうにそう呟く。
謙信「面倒なものか・・・
俺にとってはよき情報だ。
運命なのであろう?
ならば死ぬ時までこの娘は、
俺のものだと証明されたようなものだ・・・
お前らの“本当の“大将に伝えろ。
葵の命。
この上杉謙信がもらい受けたと」
顕如とは別の葵の命を狙うやつに、
謙信はまるで挑発をするかのように告げる。
夢魔「紫苑様どうします」
紫苑「・・・命を吸う呪いが消えている・・・
これでは俺たちが、
今こいつを殺す理由はない・・・
仕方ない・・・長にこのことを伝え、
次の手を考える。
葵
・・・運がよかったなぁ、裏切り者」
紫苑はそう冷たく、葵に吐き捨てた。
顕如の部下たちも、
形勢が不利だと察すると退却していた。