第15章 裏切り者と愛しき者

信玄「はいはい、そこまで。
　　　謙信・・・姫が震えている」
幸村「殺気を感じてみれば何の騒ぎですか？」
謎の男たちと謙信の間に、
信玄、義元、幸村、佐助が割って入る。
葵のただならぬ様子に、
四人とも顔をしかめた。
謙信「止めるな・・・こやつら葵を狙う賊だ」
義元「穏やかじゃないね・・・」
佐助「葵さんの・・・？知り合いですか？」
謙信「俺は知らぬ・・・
　　　・・・だがこの様子だと・・・」
佐助「・・・何かあったんだね・・・」
佐助と謙信の言葉に葵は静かに頷く。
佐助「・・・葵さんが一体何をしたんです？」
？？「何も知らないんだね」
男たちの中からもう一人別の男が現れた。
？？「紫苑様！！」
謙信「紫苑・・・？」
謙信と背のそう変わらない美麗な男が、
冷たい笑顔でこちらを見ていた。
その姿を見た葵はさらに怯える。