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歌詞って詩って。2

第1章 ふりかえり。


これからの未来はきっと、素晴らしいものに違いない。

そう思い、期待し、先へ進もうとするのに、気づけばその足は後ろを向いている。

だって目の前には何もないから。

真っ暗で、いくら良い想像をしようとしても不安が大きくなってしまうから。

後ろを向くほうがずっと良い。
そこには過去があるから。

僕が歩いてきた、出来上がった道があるから。

でも、その過去の自分も、僕の心を休ませてはくれない。

そこにいるのは僕だから、嫌でもわかってしまう。

今の自分は、過去より劣っていると。

未来へ進むにつれて、勝手に良くなっていくものだと思ってた。
勝手に大人になって、勝手に良い人生になっていくと思ってた。

だけど違った。
そんなのはただの妄想だった。

何度も振り返り、過去の自分に嫉妬する。

過去の自分に嫉妬して、今の自分が嫌になる。

とてもじゃないけれど、未来なんて見ていられないくらい。

慰めが欲しくて振り返るのに、追い詰められてしまう。

未来に向けていた足は、いつの間にか後ろへ。

未来には背を向け、その場に留まるようになる。

いつの日か過去すら見れなくなって、その場に屈むようになる。

過去の自分よ、はやく、はやく僕に追いついてくれ。
そして手を引いてくれ。

僕はここにいるから。

お前が来るまでここから動かないから。






動けないから。
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