第5章 嫌い!嫌い?好き・・・(上杉謙信)
忍は百面相をしながらぐるぐると考えている。
忍「謙信様・・・どうしよう・・・」
謙信「どうした?」
忍「私・・・
謙信様のこと好きかもしれないです・・・」
謙信「かも?」
謙信はむっとしたように忍に聞く。
忍「だって小娘とかいってくる男に、
抱かれて好きになるなんてどうかしてる・・・
こ・・・こんなの私じゃない・・・」
謙信「安心しろもう小娘扱いはせん」
忍「そう・・・ですか・・・?」
謙信「当たり前だ。お前は愛しい女だぞ」
忍「あー・・・そっか・・・
そう・・・ですよね・・・」
謙信「もう一度聞く。恋人・・・問題あるか?」
忍「ないです。降参です」
謙信「だろうな。なら俺の子を産むのも問題はないな?」
忍「それはちょっと・・・」
謙信「なぜだ?」
忍「謙信様春日山、私安土。敵同士」
謙信「すぐにさらってやるから問題ない」
忍「私的な戦大問題」
謙信「何が私的だ。
上杉の跡取りとなる可能性を秘めた子だぞ?
むしろ公的だろう?ゆえに問題ない」
忍「蹴った女とそうなったって
春日山の人になんて・・・」
謙信「責任取らせたといえば問題ないだろう」
忍「・・・うん・・・
もう何を言っても無駄なんですね・・・」
忍はため息をつきながら謙信にそう告げる。