第6章 第三夜
「んー…たまには一人の休日ってのもいいなぁ」
一人で街を歩いているのは奏だ
最近ずっとMEEOに籠りっぱなしだったため外に出てきたのた
「……つってもジャッジメントが巡回してるから気軽に魔法も使えないか」
はぁ…とため息を漏らす
すると細い路地裏がなにかを揉めてる声がした気がして足を止める
「ん…?なんだろう…」
すると――――
「やっ…止めてください!」
「はぁ?オレたちにぶつかっといてケガさせたんだ。慰謝料はきっちり払ってもらうぜ」
「下手したら骨折してるかもな?骨折!」
「ぎゃはははっ!」
呆れながら奏が見た光景に
(うわー…なっさけない)
と心の中で言う
そこには奏と同い年くらいの少年が大学生くらいの人たち三人に財布を取られて囲まれていた
「だ…だいたいぶつかってきたのはそっちだろ!」
「…はぁ?いい度胸だなテメェ…」
少年の言葉にガタイの良い男がとうとうキレて少年を殴ろうとする
(うっ…殴られる!)
そう思って目を瞑る少年
―――――パシッ…
「なっ…」
男の拳を受け止めたのは奏だ
奏はさっきの様子に堪えきれずに間に入ったのだ