第1章 殺される。
「いや、本当に対したことではないので。」
「対したことなければ聞いても大丈夫じゃないのかな?」
小学生の前で話してもいい内容なのか?いや、駄目だ。軽く言おう。ある程度隠そう。
ミルクティーを一口のみ、何だか顔が見えなくてテーブルを見た。
「えっとー、う、浮気調査を、していただきたくて。」
「浮気調査?」
「は、はい!か、彼氏の浮気の証拠を押さえてほしくて……。」
「それは、顔のキズと関係はあるのですか?」
顔のキズ……。ストレートに言われたがガーゼを撫でる。それも関係はあるけれど。
『このことはどこにでも言うなよ。言った瞬間、お前のこと殺すからな。』
「……ありません。ただ前にぶつけてしまいそれが腫れているだけですので。」
言えない。彼氏に殴られたなんて言えない。小学生の前でそんなこと言えるほど私は強くない。
でも、でも……、
「きっかけが、ほしいのです。」
助けを求めてもいいですか?