第2章 奴の名前は桜井仁

ー休憩時間ー
「ねえー花咲さーん」
何だかさっきからずっとついて来る
ろくに勉強も出来たもんじゃないわ
私は走って屋上まで逃げた
彼は着いてきてないみたいでほっとした
取り敢えずメガネを外した
このメガネは伊達メガネである
でも私の全てを知っている訳じゃないから
まだそれだけでほっとした
私の事なんて全部知ったら本当に嫌われるんだもの