第11章 俺のオアシス ~黄瀬~
「ふー、」
机に向かってたっちが大きく伸びをする
あ、終わったんスかね?
くるりと振り向いてベットに、寝転んでる俺に近づいてきた
あーあ、甘えたそうな顔しちゃって.....
「っち、おいで?」
とたん俺の胸に飛び込んでくる
こういうところが可愛いんスよねー♪
「涼太、寂しかった?」
ほらまた、
甘えたいときや俺と2人っきりのとき
俺を無意識で涼太って呼ぶ
俺の胸に顔をこすりつけながら
ぎゅうっと抱きしめてくるのも、無自覚っていうからすごいっスよ
「寂しかったけど、っち抱き締めてると落ち着くっス」
「褒めてもなんにもでないわよ?」
「っちもらうからいいっス」
「ほんと恥ずかしいこと言うのね」
「好き、好き、っち大好きっス」
「知ってる」
ちょっとだけ顔を上げたっちの顔は
耳まで真っ赤になってて林檎みたい
「っちは?」
ほっぺたにキスをしながら囁く
ぷるぷる震える姿がかわいすぎて、俺我慢できなくなりそうっス
「好きじゃなかったらキスさせないでしょ?」
またそうやって俺をしあわせにする
「もう、離さないっスよ?」
「離されたら困るわ」
ふふふって笑うっちとの距離が0になって
重なる唇
伝わってくる鼓動
それだけで落ち着いて、ほわほわした気持ちになるのは
きっとっちのおかげ
これからもずっと
俺のオアシスはっち1人っス