第12章 お庭の小屋で
ぬらりひょん
「お茶のいれ方上手くなったね💚」
何故か、
黒さんの家に"妖怪の長…ぬらりひょん様"がやってきた。
魅菜
「そ、そうですか?
自分ではそんな感じはまったくしませんけど…」
赤月の月光を浴びながら、
縁側で私と2人…さっきから気まずい。
黒さんはこんな時に限って居ない。
ぬらりひょん
「して、何処に嫁に行くか決まったのかい?💚」
魅菜
「え?あ…いぇ…実はまだで💦」
ぬらりひょん様は、
私の顔をズッと覗き込む。
魅菜
「(´⊙ω⊙`)💦」
ぬらりひょん
「…生き残った人間で妖界に残したのは君だけなんだけど…
なかなか幸せにならないね…💚
顔も性格も悪くないというのに💚」
(誰かのお嫁さんになる事が幸せなのかな…
私は今でも…)
ぬらりひょん
「野郎2人…いったい何を考えてるんだかね💚
君を奪い合い殺し合うと思って楽しみにしていたのに💚」
魅菜
「(´⊙ω⊙`)!!」
ぬらりひょん
「あれ…庭の小屋の中に入った事があるかい?💚」
危ない発言をした後、
ぬらりひょん様は縁側から見える庭に建っている古びた小屋を指差した。
魅菜
「あの小屋が…何か?」
実は小屋には入るなと黒さんから厳しく言われている。
ぬらりひょん
「あの小屋の中には黒の闇がある…
一度見ておくと良いよ💚」
(闇?どうせエッチな本とかに決まって…)
ぬらりひょん
「逃げ出したくなったら、いつでも俺の家にくるといい💚」
そんな不安な事を言い残したぬらりひょんさんは、
赤月の月光に溶け込むように消えた。