第11章 視野
妖界という世界に来てから、
こちらの世界の感覚で1カ月を過ぎようとしている。
魅菜
「よし…ミミズの漬け物とネズミの尻尾の和え物は完成したわね。」
だいぶこちらの食文化にも慣れて来て…
黒
「どれどれ!味見させろってんだ!」
黒さんに料理を手伝ってもらうのも無くなっていた。
魅菜
「どうですか?」
黒
「プチッ……くちゃくちゃ………」
ミミズの漬け物は鮮度が命で、
雨上がりの朝に畑に行き土から出てくるミミズを捕獲…
直ぐに川の水で砂を洗い流し塩で揉み、
味付けしなくてはいけなくて、
結構手間がかかる。
黒
「おぉっ!良い!ちょうど良い!!
ここまで料理の腕を上げたなら…そろそろ……」